子どもの貧困対策センター 公益財団法人あすのば

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2017.05.31|

「入学・新生活応援給付金」聴き取り報告書を公開

あすのばでは、2015年度に入学・新生活応援給付金をお届けさせていただいた198人(子ども本人と保護者・施設長など)を対象に「入学・新生活応援給付金」アンケートを2016年秋に実施しました。アンケートでは134人(回収率67.7%)から回答を得られ、給付金の感想や子どもの貧困対策に関する貴重な意見をお寄せいただきました。

 

今回の聴き取りは、アンケート回答者のうち子ども12人と保護者・施設長など13人から直接お会いして給付金の感想や生活状況などについて聴き取りを行ったものです。今後の給付金事業や本格的な実態調査、政策提言の検討につなげることでさらなる子どもの貧困対策推進に寄与することが目的で、聴き取りは2016年11月から2017年3月にかけて実施しました。

今回の聴き取りによって、「入学・新生活応援給付金」の機能と今後の子どもの貧困対策を考える論点が分析・考察されました。

 

「入学・新生活応援給付金」の機能
① 給付型(返さなくていい)
② 包摂型(就職する人などにも)
③ 時期適応(入学や新生活の前・直後にもらえる)
④ 使途自由(使い道が限られていない)
⑤ 手続き簡素(最低限の手続き)

 

今後の子どもの貧困対策を考える論点
① 自助努力の限界(どこまでを自助努力の範疇とするのか)
② 地域や周りとの関係性(支え合いはどこまで有効な対策か)
③ 教育費と生活局面(どのくらいのお金がいつかかるのか)
④ 必要な支援策(保障されるべき「当たり前」は何か」)

 

他にも「入学・新生活応援給付金」では、入学・新生活に必要なすべての費用を賄えない一方、給付金が準備資金や他の支援制度だけでは不足する部分を補うことで入学・新生活へ向かう子どもたちの背中を押せる可能性や、草の根で広く社会から集めた財源やあすのばの行事につながったことで心の面の支えにつながる可能性が確認できました。それぞれの機能と可能性を伸ばし、阻害する課題を改善していくことが今後の事業展開で望まれます。

 

「入学・新生活応援給付金」聴き取り報告書はこちら

 

「入学・新生活応援給付金」アンケート調査結果はこちら

 

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