5月14日(火)午後、今国会での実効性の高い子どもの貧困対策法の改正に向けて、公益財団法人あすのばと「なくそう!子どもの貧困」全国ネットワークが主催し、子どもの貧困対策推進議員連盟との共催で緊急院内集会が開催され、北海道から沖縄まで各地から122人が参加しました。同議連は、今国会での改正案の成立を目指し、超党派での議論を続けています。田村憲久・同議連会長(元厚生労働大臣)と牧原秀樹・同議連事務局長(元厚生労働副大臣)が議連でとりまとめた改正案を初めて発表。当事者・市民・研究者など幅広い意見を国会議員に届け、各党代表の議員にご発言いただきました。
発表された改正案のポイントは以下のとおりです。
〇法の目的に、子どもの貧困対策の推進に加え、子どもの貧困の解消が追加(第1条)
〇法の目的・理念に、子どもの権利の尊重が追加(第1・2条)
〇法の目的に、将来の「貧困の連鎖」を断ち切るだけでなく、いま現在の状況の改善が追加(第1条)
〇法の理念に、こどもの生活・環境の状況に応じて包括的かつ早期に講ずることが追加(第2条2)
〇法の理念に、子どもの貧困の背景にさまざまな社会的要因があることが追加(第2条3)
〇大綱の貧困指標に、ひとり親世帯の貧困率、生活保護世帯の大学等進学率が追加(第8条2二)
〇大綱に、施策の実施状況の検証・評価と推進体制が追加(第8条2五)
〇大綱作成は、子どもや保護者、学識経験者、支援者の意見の尊重が追加(第8条4)
〇都道府県のみならず、市区町村にも子どもの貧困対策計画の策定が努力義務に(第9条2)
〇教育支援は、教育の機会均等を図ることが追記(第10条)
〇生活支援は、生活の安定に資するための支援が追記(第11条)
〇保護者の所得の増大・職業生活の安定と向上が追記(第12条)
〇調査研究は、貧困指標に関する研究が追記(第14条)