子どもの貧困対策センター 公益財団法人あすのば

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2015.09.01|

日本大学・あすのば共同研究(2015年度)

子どもの貧困対策、4割の都道府県が単独計画を未策定
明暗が明らかになった日本大学との共同研究・調査結果を公表

子どもの貧困問題を解決するため、2013年に成立した対策法に基づく対策計画に関して単独計画を策定する予定のない都道府県が4割に上ることが今月8日、一般財団法人あすのばと日本大学の共同研究プロジェクトによる調査で明らかになりました。

『あすのば・日本大学共同研究 都道府県別子どもの貧困対策計画「見える化」プロジェクト』(以下、共同研究プロジェクト。期間は2015年10月~2016年3月を予定)は子どもの貧困対策センターあすのば事務局長・村尾と内閣府「子どもの貧困対策に関する有識者会議」構成員の日本大学文理学部・末冨芳准教授を中心に今年10月に発足しました。
この共同研究プロジェクトは、子どもの貧困対策計画の策定が努力義務とされている都道府県の策定状況および計画の内容を調査・分析し、地方自治体における対策の実態把握と今後の対策推進につなげることを目的としたものです。今回は、その中間報告として47都道府県の対策計画策定状況の調査結果を公表しました。今後は首都大学東京・阿部彩教授とも連携し、計画の内容について検証・分析を進める予定です。

阿部彩・首都大学東京教授のコメント

 

子どもの貧困対策法は、国としての方向性を掲げているものの、その実行は各都道府県と基礎自治体に任されている。計画は、今後の対策の第一歩。いかに積極的かつ具体的な新規の取組を書き込めるか、各県の本気度が問われている。計画を策定したという事実だけでなく、その中身についても、広く各県にて議論していっていただきたい。

末冨芳・日本大学文理学部准教授のコメント

 

46府県で「子どもの貧困対策の推進に関する法律」に基づく子どもの貧困対策計画が策定(予定)されている。各県が子どもの貧困問題を認識し、計画策定へ迅速に努力されたことに敬意を表したい。ただし、日本大学で確認した範囲では、計画の具体性や子どもの貧困の実態把握の精密さについては、府県間ですでに格差が生じていることが懸念材料である。国も有効な子どもの貧困対策への提言や実態調査についていっそうの支援が期待される。

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