子どもの貧困対策センター 公益財団法人あすのば

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2018.07.11|

【開催報告】第1回あすのば地方議員フォーラム

自治体ですすめる子どもの貧困対策をテーマに第1回あすのば地方議員フォーラムが7月10日、国立オリンピック記念青少年総合センター(東京・代々木)で開催されました。北海道から沖縄まで各地から都道府県議員、市区町村議員ら71人が参加しました。
小河光治・代表理事の主催者あいさつに続いて、子どもの生活と声1500人アンケート最終報告を末冨芳・日本大学文理学部教授と村尾政樹・事務局長が発表しました。末冨教授は、「4つのレベルで支援施策を考えてほしい」と提言。「①既存の制度の使い勝手をよくするなど運用を変える、②子どもたちや支援者のニーズに沿った新たな制度の導入、③子どもや保護者とつながる地域へと育てる、④どこで生まれても夢を大事に成長できる社会をめざし、国と地方がつながる」ことが重要と述べました。
続いて、地域における子供の貧困対策の推進について、阪口理司・内閣府子供の貧困対策担当企画調整官が登壇。自治体が実施する実態調査や対策事業のための国の交付金の活用について、佐賀県武雄市の事例などを発表しました。

 

 

その後、基礎自治体の先駆的取り組み事例報告として、教育と児童福祉の一元化「子ども成長見守りシステム」について、松澤ひとみ・大阪府箕面市教育委員会子ども成長見守り室長が報告。教育と児童福祉部門の組織を一つにし、教育と福祉に関するあらゆる子どものデータを共有するデータベースを構築し対応している事例を紹介しました。
次に、セーフティネットコールセンターを中心とした全市的な取り組みについて、青木真一郎・東京都日野市セーフティネットコールセンター長が報告。税務データを使って日野市の子どもの貧困率を算定し、全庁をあげてきめの細かい対応をしている事例を報告。また、市議会4会派による「子どもの貧困対策議員連盟」が市と連携して対応してきた経過について、菅原直志・東京都議会議員(元日野市議会議員)が発表しました。

 

 

さらに議員からの取り組み発表では、みなし寡婦控除制度の導入の経過、自らこども食堂の運営に関わり議会では子ども関連を集中的に質問、子どもの権利や支援施策が充実している海外事例の紹介、女性議員が超党派で厳しい子どもたちの生活の現場を視察、就学援助率がとても高い現状から入学準備金の3月支給の実現に尽力、子ども支援施策について何度も議会で訴えているがなかなか前にすすまない現状、などさまざまな意見が発表されました。
参加者からは「あすのば調査結果から、支援の対象外だか支援の必要なふたり親多子世帯などに対する施策立案の必要性を痛感した」、「先進事例の紹介や議員からの各自治体の取り組み発表がよかった。回数を重ねて多くの地方議員が参加してくれることを期待している」などの感想が寄せられました。

 

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