子どもの貧困対策センター 公益財団法人あすのば

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2021.10.26|

【開催報告】子どもの貧困対策 全国47都道府県キャラバンin群馬

2021 年 10 月9日(土)、「子どもの貧困対策 全国 47 都道府県キャラバン in 群馬」をヤマダグリーンドーム前橋とオンラインのハイブリッドで開催しました。最年少は中学1年生で計 61 人が参加しました。オンラインは、県内はもとより、東京都・埼玉県・兵庫県からも参加がありました。

 

主催者挨拶を柳瀬和夫・あすのば参与が行い、共催挨拶を須藤賢一・高崎健康福祉大学学長が行いました。「群馬県における子どもの貧困対策について」報告を平雅治・群馬県生活こども部子育て支援係長から行ってもらいました。平さんからは、平成 28年度の群馬県の子どもの実態調査を基に、子どもの居場所づくりマッチングコーディネーターの設置やネットワーク形成の具体的な支援内容の報告があり、今後の課題として、①町村部における子どもの居場所の広がり、②コロナ禍における子どもの居場所の実施方法、③子どもの生活・学習支援事業におけるICT 教育の実施などがあげられました。

第一部のパネルディスカッションは「それぞれの立場から見た子どもの貧困」をテーマに、パネリストの白田麻耶さん(まえばし生活自立相談センター所長)、本堂晴生さん(NPO法人Gコミュニティ代表理事)、安楽岡優子さん(フリースクールまなビバ!シリウス代表)、が登壇。コーディネーターは、石坂公俊さん(高崎健康福祉大学社会福祉学科准教授)が務めました。司会は、諸田鈴乃さん(高崎健康福祉大学社会福祉学科4年)が行いました。

 

白田さんは、さまざまな事情から生活困窮状態にある方に対して、自立(解決)に向けて、一緒に考え、関係機関と連携して支援している現状を紹介しました。子どもに関する相談として、子どもが自分のことを相談すること、子ども自身で生活費や学費を用意することは困難であり、家庭や学校などが課題に気づけるかが大事と伝えました。
本堂さんは、群馬県の外国人児童生徒の状況について、親の貧困が子どもの貧困へと貧困の世代間連鎖の現状を伝え、外国人の子どもが日本社会で生きていくためには選択肢が少なく、能力を生かしきれていない問題点と多様さから新しいことへの創造の大切さを発表しました。安楽岡さんは、ご自身が取り組むフリースクールから見える子どもの貧困について、不登校の現状やフリースクールに参加する子どもたちや家族の声、そして問題点を伝えました。特にコロナ禍で経済的な負担が増え、問題が見えにくくなっている子どもの姿を強調し伝えました。

第二部は、グループ内で自己紹介を行い、第一部の感想を話し合いました。

その後、「私たちの地域でできること」と「私たちのアクション!」について、意見交換を行い、3つのグループが発表して、全体で情報共有を行いました。

参加者からは、「さまざまな人の意見を聞くことで、自分だけでは気づけなかったことを気づくきっかけになった。『見えない貧困』を見逃さない、見つけたい。貧困のために学生ができることを動けることを知りたい(20代女性)」。「貧困に対する新たな見方ができた。様々な立場の人の意見を聴くことができ、見つけられなかったアイデアや考え方が思いついた(20代女性)」。「現状の問題がわかり、あらゆる方法を考えられて良かったです。たくさんの意見や考えがあっておもしろかったです。多世代交流の場がこれからもたくさんあるといいと思います(40代女性)」。「子どもの貧困対策について、各分野のお話が聞けてよかったです。子ども食堂で食を与えるだけでは解決しない。子どもが学びたい、良くなりたいという意識づくりが大切。居場所づくり、学習支援も(60 代男性)」。「大変有意義な時間を持つことができました。支援したい気持ちがあるので、具体的に参加できる様々なボランティア情報を知りたいので、よろしくお願いします。(50 代男性)」、などの感想や意見が多世代から寄せられました。
当日は、上毛新聞が取材し、翌朝刊に掲載しました。

 

【子どもの貧困対策 全国 47 都道府県キャラバン in 群馬】
日 時:2021 年 10 月9日(土)13 時~17 時

場 所:ヤマダグリーンドーム前橋1階 102 会議室(前橋市岩神町 1-2-1)

主 催:公益財団法人あすのば

共催:高崎健康福祉大学

後援:内閣府、群馬県・群馬県教育委員会・群馬県社会福祉協議会・前橋市・前橋市教育委員会・前橋市社会福祉協議会・安中市・伊勢崎市・板倉町・上野村・邑楽町・大泉町・太田市・片品村・川場村・神流町・甘楽町・桐生市・草津町・渋川市・下仁田町・昭和村・榛東村・高崎市・高山村・館林市・玉村町・千代田町・嬬恋村・富岡市・中之条町・長野原町・南牧村・沼田市・東吾妻町・藤岡市・みどり市・みなかみ町・明和町・吉岡町

助 成:公益財団法人キリン福祉財団

参加者:計 61 人(うち会場参加者 48 人・オンライン参加者 13 人)

報告書PDFはこちらから

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