【「子どもの貧困対策 全国47都道府県キャラバンin富山」を開催しました!】
2017年7月9日(日)、子どもの貧困対策全国47都道府県キャラバンin富山(以下、全国キャラバンin富山)が富山県と富山国際大学SSW・BBS研究会との共催で、富山大学(五福キャンパス)学生会館ホールで開催されました。会場には、第一部116人、第二部77人、合計128人の方がお越しくださいました。
マスコミ各社の取材報道は、これまでのキャラバンで一番多く、テレビはNHK、北日本放送、富山テレビ、チューリップテレビ4社が、当日のニュースで放送しました。新聞は、朝日新聞、毎日新聞、北日本新聞、富山新聞、北陸中日新聞5社が、翌朝刊で開催記事を掲載しました。
午前中の第一部は、小河光治・代表理事のあいさつに続いて、共催者代表として石井隆一・富山県知事の代理として山崎康至・副知事からごあいさつをいただきました。また田畑裕明・衆議院議員から、来賓のごあいさつをいただきました。第一部で「今、富山の子どもの現状は」をテーマに、パネリストには、柴田正孝・富山県子ども支援課青少年係長、竹脇直子・富山県教育委員会カウンセリング指導員、山岸親史・児童自立支援施設「富山県立富山学園」前園長、山岡真奈実・富山国際大学SSW・BBS研究会代表(同大学4年)が登壇し、同研究会OBの開上滉己さんがコーディネーターを務めました。行政・教育・福祉・子どもに近い大学生、それぞれの立場から発表いただいた後、司会の木戸寛捺・あすのば学生理事(早稲田大学3年)も加わり、パネルディスカッションを行いました。「子どもだけでなく親も被害者。福祉や学校関係者と連携し、地域のキーパーソンによって子どもの人生は変わる」など活発な意見が交わされました。
午後の第二部では、富山国際大学4年の大崎はるきさんが「富山の子ども食堂」の報告を行い、その後、10グループで、分科会「今からできる!子どもの貧困対策」を話し合いました。各グループのファシリテーターは、富山国際大学生、富山大学生、あすのばの大学生が務めました。分科会後に、各グループの発表を行い、意見交換しました。
参加者からは、「貧困という視点から、すべての子どもが最善の利益を保証される社会を作るにはどうすべきか改めて考える機会となりました。“心の貧困”ということをすごく考えさせられ、『なんとかしなければ』と思いました。行政支援を求めますが、どうしても“たてわり”という印象を受けます。日本全体が日本の子どもを育てるという仕組みがあればいいと感じています。(40代女性)」。「自分の『やりたい』ことが守られていることは、とても幸せであると感じたが、全ての子どもたちにとって『やりたい』と言えること、『やりたい』ことができることは当たり前であるべきだと感じました。(10代女性)」。「子どもの貧困は、貧困世帯にある本人が、世間に伝える(見せる)ことができないため、その実態が把握できず、情報も伝わらず、深刻なものとして感じられていない。啓発活動等が必要で、関係機関等との連携につなげていく必要がある。(50代男性)」。「今までの私の中での貧困のイメージよりも『貧困』というものはさらに深いものなのだと思いました。違った分野からの貧困に対する視点、学生、実際に経験した人の話を聞くこととのできる貴重な時間でした。福祉、行政、教育の分野から貧困について捉え、語り合い、より深い学びが生まれることが今後も大切になると思いました。キャラバンなどが今後も引き継がれていくべきだと思いました。(20代女性)」などの感想が寄せられました。
今回の全国キャラバンin富山は、富山国際大学4年生が中心に、富山大学生が加わり準備を行って、子どもの貧困問題に携わっている方々・団体の協力で開催することができました。後援、助成くださいましたみなさま、ご参加いただきましたみなさまに心からお礼申しあげます。
【子どもの貧困対策 全国47都道府県キャラバンin富山】
日 時:2017年7月9日(日)第一部10時~12時 第二部13時~16時
場 所:富山大学(五福キャンパス)学生会館ホール
主 催:公益財団法人あすのば
共 催:富山県、富山国際大学SSW・BBS研究会
後 援:内閣府、朝日町・射水市・魚津市・宇奈月自立塾・オタヤこども食堂・小矢部市・上市町・黒部市・高岡市・立山町・砺波市・富山県教育委員会・社会福祉法人富山県社会福祉協議会・富山市・滑川市・南砺市・入善町・氷見市・フードバンクとやま・舟橋村
助 成:公益財団法人キリン福祉財団
参加者:第一部116人 第二部77人 合計128人が参加
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【「子どもの貧困対策 全国47都道府県キャラバンin千葉」を開催しました!】
2017年7月2日(日)、「子どもの貧困対策全国47都道府県キャラバンin千葉」が千葉県との共催で、千葉市文化センターにて開催されました。会場には、第一部に約115人、第二部に約70人、延べ約185名が集まりました。
午前中の第一部では、小河光治・代表理事からの挨拶に続いて、飯田浩子・千葉県健康福祉部長より「参加者それぞれの立場から意見を頂戴し共通理解を深め、子どもの貧困対策の推進への良い機会となることを期待しています。」とご挨拶をいただきました。また、加瀬賢一・千葉県健康福祉部健康福祉指導課副課長より行政の取組みについてご報告をいただきました。
その後、飯田拓郎・てらこやちば学生代表・千葉大学3年、仙田昌義・旭中央病院小児科医、田中千鶴子・松戸市スクールソーシャルワーカー、そして県内出身の若者として花澤昴乃・慶應義塾大学2年と友人1名が登壇し、パネルディスカッション『地域で子どもを支えるために、いま必要なこと』が行われました。県内の若者からは、これまで感じてきた困りごとや想いについて、「子どもである自分が家事をすることが当たり前だと思っていたが、周りの友人からそれはおかしいと言われたことで、全て辛くなってしまった。」「当たり前だと思っていた家庭環境に対して、自分が寂しい・辛いと想っていたことに気づいたことで、本当の自分の気持ちと向き合わなければいけなくなり、さらに苦しくなってしまった。」「家の状況を見られたくないから、人には来て欲しくない。」とありのままの想いが語られました。また支援者の立場からは、「虐待のあるほとんどの家庭では、経済的貧困の問題が絡んでいる」「困りごとが見えていない子に対して、一緒に整理し、解決していくことが大切。」「小中学校の強みはどんな子でも来てくれること。それが貧困対策でも学校がプラットホームと言われている理由。学校に福祉がしっかりと入り込んでやっていかなければいけない。」「子どもたちと同じ目線で接することが大切。学校や家庭で発揮できない、自分らしさを出せる居場所があることが、その子の将来にかかわってくるのではないか。」と意見が交わされました。ディスカッションのコーディネータは、村尾政樹・あすのば事務局長が務めました。
午後の第二部では、冒頭に熊谷俊人・千葉市長が駆けつけてくださり、ご挨拶をいただいた後、後援団体から山口浩敏・千葉県社会福祉協議会地域福祉推進部地域福祉推進班長、竹嶋信洋・千葉県社会福祉士会事務局次長、久保貴子・ちばこどもおうえんだん事務局長よりご挨拶をいただきました。その後、参加者同士でグループワーク『世代を越えて考える、子どもの貧困対策』を行いました。グループワークでは、2014年に銚子市で起きた事件を題材に、事件の背景にあった社会課題や取り得たかもしれない対応策についてなどを話し合いました。またこの事例から発展して、いま県内に必要な社会資源、対策などを参加者同士で意見交換し、最後に参加者それぞれが一年後に向けた個人としての行動宣言をしました。参加者同士で活発な交流が行われました。第二部の最後には山形伸次・公益財団法人キリン福祉財団参与より総括をいただき「これまでのキャラバンと違う良さがあり、大学生などの若い力の頼もしさを感じる会でした。」とまとめて頂きました。
参加者からは「様々な立場からの発言があったことで、偏らずに新たな視点、多くの学びがありました。特に、若い方々、リアルな声は大変良かったです。午後のグループワークも色々と意見交換ができ、学生さんたちの大きな力を感じることができました。(50代・女性)」、「現状が良く分かりました。子どもたちを囲む環境を地域主体で整えていかなければならないと思いました。(40代・男性)」、「学生や、地域の大人などが頑張れることもあるが、ぜひ行政にも頑張ってほしい。(10代・女性)」「まだまだ本当に支援が必要なところに必要な情報が届いていないことが実感できました。(40代・男性)」、「小児科医、スクールソーシャルワーカーなど新しい切り口で子どもの貧困対策に関わっていただき、幅が広がっている。行政職の方に、もう少し情報共有をいただき、ワンストップで様々な問題を解決する対応をしてほしい。(60代・男性)」、「現代社会の見えるようで見えない問題を、こういった場で、皆で直視し考えていける場はとても貴重だと思います。(20代・男性)」、「子どもの貧困と言いますが、私たちの未来の貧困なんだということを感じました。(50代・男性)」などの感想をいただきました。
【子どもの貧困対策 全国47都道府県キャラバンin千葉】
日時:2017年7月2日(日)第一部10時~12時15分 第二部13時15分~16時
場所:千葉市文化センター/主催:公益財団法人あすのば/共催:千葉県
後援:内閣府、千葉市、千葉県社会福祉協議会、千葉県社会福祉士会、ちばこどもおうえんだん
参加者:第一部 約115人 第二部 約70人 合計 延べ約185人が参加
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