2019年6月1日(土)、「子どもの貧困対策 全国47都道府県キャラバンin新潟」を新潟県庁西回廊講堂で開催しました。第一部98人、第二部59人、計102人が県内各地から参加されました。
第一部では、小河光治・代表理事のあいさつに続いて、共催者挨拶を溝口洋・新潟県副知事からは、参加者のみなさんへ「本キャラバンを契機に、子どもの貧困への理解を深められ、より一層活発な活動を展開されることを期待申しあげます」とご挨拶されました。行政の取り組みについて、『新潟市における子どもの貧困対策』を日根裕子・新潟市こども未来部こども政策課課長が説明しました。
パネルディスカッションでは『今、新潟で必要な子どもの貧困対策は』をテーマに、パネリストには、安達武史さん(グローカルマーケティング㈱トキっ子くらぶ事業部部長)、高口和治さん(新潟市東区保護課学習指導員)、高杉和憲さん(JA新潟市営農経済部営農販売課課長)、田村友樹さん(そらいろ子ども食堂代表・新潟青陵大学4年)が登壇し、コーディネーターは、小池由佳さん(新潟県立大学人間生活学部教授)が務めました。木戸寛捺・あすのば元学生理事・早稲田大学4年が、一部・二部の司会を行いました。
先ず、小池さんから2016年に実施した「新潟県子どもの貧困実態調査」の結果概要の説明があり、パネルディスカッションに入りました。田村さんは、そらいろ子ども食堂は大学生だけで活動する県内唯一の団体で、子どもに近い年齢や立場で、接している現状を話しました。安達さんや高杉さんからは、民間企業・団体として、子ども食堂や子ども支援、地域の子育て家庭への支援やネットワーク作りの活動説明を行ってもらいました。高口さんは、新潟市東区での中学生勉強会の活動を紹介し、「教育と福祉が融合し、子どもを幼いときから支える仕組み、保護者を支える仕組み作りが必要だ」と訴えました。
第二部の意見交換会の始めに、木戸さんからは、「父親が障がい者で、貸与型と給付型の奨学金を受け大学生活を送ってきたことや、大学生になり、母も病気で職を失い、生活が困難なこともあったが、多くの支えでここまでこれたことに感謝している」と話しました。斎藤庄太さん(新潟薬科大学2年)は、「中学2年生から東区の学習支援に参加した経験と現在、月1~2回学習支援のサポーターとして活動し、中学生に寄り添っている」と話をしてくれました。
意見交換会は、木戸さんと大学生の話を受け、大学生がファシリテーター役で、各グループでテーマごとに意見交換し、全グループが発表して、参加者の相互理解を深めました。
参加者からは、「自分が一人で子どもの貧困について日頃感じていることをこの会場に来て、多くの方々が同じ思いをしていることを知り、心強く思いました(50代女性)」。「身近な学生の生の話を聞くことでもっと理解を深めるべきだと思った。見えにくい貧困、隠したい貧困を学生の立場から目を向け、気持ちに寄り添い支援したい(20代女性)」。「子どもの貧困に関心をもつ大学生を含めた若い人を増やすことが大切と思います(60代男性)」等の感想が寄せられました。
新潟日報は、新潟キャラバンと県内の子どもの貧困実態記事を6月7日朝刊で掲載しました。
【子どもの貧困対策 全国47都道府県キャラバンin新潟】
日 時:2019年6月1日(土)第一部10時~12時 第二部13時~16時
場 所:新潟県庁西回廊講堂(新潟市中央区新光町4-1)
主 催:公益財団法人あすのば
共 催:新潟県・新潟市
後 援:内閣府、阿賀野市・阿賀町・粟島浦村・出雲崎町・糸魚川市・魚沼市・
小千谷市・柏崎市・刈羽村・加茂市・五泉市・佐渡市・三条市・新発田市・
上越市・聖籠町・関川村・胎内市・田上町・津南町・燕市・十日町市・
長岡市・新潟県教育委員会・新潟県社会福祉協議会・見附市・南魚沼市・
妙高市・村上市・弥彦村・湯沢町
助 成:公益財団法人キリン福祉財団
参加者:第一部98人 第二部59人 合計102人(延べ157人)